車を査定する時に走行距離が多いと、少なからず減点になります。
ただ、車の年式や色と比べれば減額は少なく、それほど気にする必要はありません。
10万km以上走っている過走行車でも、買取として査定価格をつけることはできます。
結論、査定と走行距離はそこまでシビアに気にするところではないので安心してください。
この記事では、車の査定と走行距離の関係や影響をまとめています。
走行距離が多い車でも高く売る方法や、走行距離以外の減点を減らすコツもまとめました。
査定士資格を持つ管理人が誰でもわかるように、詳しく解説しています。
走行距離による減点基準は年間1万kmが境界線
まずはじめに、走行距離と査定価格の減点の目安からご説明します。
走行距離が多いと減点はありますが、減額の目安は年間の走行距離が1万km以上の場合です。
車種クラスによって減額は変わるものの、そこまで大差はありませんでした。
のちほど車種別の走行距離の加減点でご説明しますが、走行距離の減点はそれほど気にする必要はありません。
年式に応じた走行距離であれば、大幅な減額の心配は無用です。
走行距離8万kmを超えると減点のみとなる
走行距離の減額が大きくなるのは、車種問わず8万kmを超えたくらいからです。
つまり、トータルの走行距離が8万km以内なら、年間1万km程度であれば減額は知れたもの。
[st-kaiwa6]8万kmを超えると、年式に関係なくほとんどの場合で減点になる。[/st-kaiwa6]
8万kmでも年式が11年以上になれば、減額にはなりません。
1つの目安として、8万kmを基準に考えるとわかりやすいです。
逆に、8万km以上の車なら走行距離の減額は気にする必要はありません。
走行距離より年式の方が加減点は大きい
走行距離の減額よりも、年式の方が査定価格に影響します。
車の査定をする時は、基準となる車種と年式やグレードによってベースの金額が決まるのです。
ベースになる基準価格から、加点減点をして最終的な査定価格が計算されます。
基準価格を決める大きな要素が、年式やグレードです。
[st-kaiwa6]車種の次に影響が大きいのが、車の年式やグレードなんだ。[/st-kaiwa6]
車の年式に応じて、基準価格に係数をかけて計算します。
年もの | 係数 |
当年〜3年 | 基準価格×1.0 |
4年 | 基準価格×0.9 |
5年 | 基準価格×0.8 |
6年以上 | 基準価格×0.7 |
データ引用元:日本自動車査定協会(加減点基準の組み立て1ページ)
基準価格が100万円だとしたら、6年落ちでベース金額が70万円まで下がります。
3年以内であれば評価されやすいため、100万円から査定がスタートするわけです。
走行距離はこれほどの減額はないので、年式による減額が大きいことがわかっていただけたかと思います。
年式による減額を見ながら、査定してみる1つの目安にしてもいいかもしれませんね。
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【車種別】車の査定価格と走行距離との関係
本章では、具体的に車種別に査定価格と走行距離の関係を見ていきましょう。
査定の基準で車種ごとに車種クラスというものが設定されており、クラスごとに減点や加点基準は違ってきます。
代表的な車両クラスと車種は、下記の通りです。
クラス | 車種の例 |
特C | センチュリー、LS600hなど |
特B | セルシオ、シーマなど |
特A | マジェスタ、レクサスGSなど |
Ⅰ | クラウン、アルファードなど |
Ⅱ | マークX、エスティマなど |
Ⅲ | プリウス、ノアなど |
Ⅳ | フィット、カローラなど |
軽自動車 | 軽自動車全般 |
走行距離の加減点は、基準価格×記載の係数をかけて計算されます。
3年落ちのアルファードの基準価格が150万・走行距離4万kmだとしたら、-75000円という感じです。
クラウンやアルファードなど上位車種の走行距離と査定価格
画像引用:日本自動車査定協会(加減点基準の組み立て24ページ)
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センチュリー、LS600h、アルファード、エルグランドなど
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センチュリーやアルファードなど、全体的に高級車と言われる車種クラスになります。
過走行車が少ないためか、走行距離による減額基準は甘い感じです。
ハリアーやオデッセイなどミドルクラス車種の走行距離と査定価格
画像引用:日本自動車査定協会(加減点基準の組み立て25ページ)
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スカイライン、レクサスHS、ハイエース、ランドクルーザープラドなど
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Ⅱ・Ⅲクラスは、よく乗っているのを見かける価格帯の車種が中心です。
高級車クラスと同じく、走行距離の減額基準はそれほどシビアではありません。
フィットや軽自動車などの走行距離と査定価格
画像引用:日本自動車査定協会(加減点基準の組み立て26ページ)
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ヴィッツ、フリード、デミオ、軽自動車など
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コンパクトカー全般と軽自動車は、このクラスに該当します。
他のクラスと比べて、6万kmを超えたあたりから減額が大きくなっているのが特徴です。
距離の多い車が売れにくいせいか、走行距離は少ない方が値段は高くなりやすいことがわかります。
車の査定時に走行距離の減点は気にしない
走行距離でプラスになったりマイナスになったりしますが、それほど気にする必要はありません。
よく流通しているフィットなどのクラスで、距離ごとの減点目安を調べてみました。
年式 | マイナスになる距離 |
1年落ち | 年間15000km〜 |
3年落ち | 年間30000km〜 |
5年落ち | 年間45000km〜 |
7年落ち | 年間60000km〜 |
10年落ち | 年間80000km〜 |
年式が経つにつれて、走行距離の減額はシビアになっていることがわかります。
5年間乗っていて、年間1万kmを走らない人はあまりいないでしょう。
そのため、走行距離による減点は仕方ないものと考えた方が気が楽ですよね。
10年落ちになると年間8000kmが基準になるので、普通に乗っていたら軽く超えてしまいます。
走行距離が多くてもニーズがあれば高く売れる
走行距離が多い車だから、必ず査定額が安くなるということはありません。
どんなに距離を走っている車でも、需要があれば値段はつきます。
[st-kaiwa6]その車を探している人がいれば、必然的に値段は高くなるものなんだ。[/st-kaiwa6]
ガリバーの査定体験レビューでご紹介した通り、他の業者で0円だった古いモコでも10万円以上で売れたこともあります。
同じ車の同じ色の中古車を探している他のお客さんがいたため、異例の値段がついたとのことでした。
いろんな業者で査定していると、このようなラッキーなことも期待できます。
15万kmを超えている車でも、廃車買取業者なら査定価格がつくケースもあるんです。
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過走行車でも海外なら確実に高い値段がつく
前述の通り、過走行車でも海外市場では高値で取引されています。
日本車はその品質の高さから海外では人気が高く、驚くほどの値段で買取可能。
特に、営業車としてよく使われる車種は耐久性の高さが売りです。
[st-kaiwa6]カローラ系やハイエース系は、海外なら古くてもいい値段で売れるんだ。[/st-kaiwa6]
走行距離だけでなく、年式が古い車でも海外市場なら高値が期待できます。
車種問わず海外にルートを持っている業者を使えば、0円だった査定結果が化ける可能性も。
ハイエースなら、古くても積極的に買取してくれるボロボロエースカウカウさんがいいですね。
元営業マンの僕が見ても良さそうな業者さんだったので、参考にしてみてください。
年式のわりに走行距離が少なすぎるのも微妙
反対に走行距離が少なすぎる車は、買取側から見ても微妙です。
5年落ちなのに5000kmしか走っていない車とか極端ですよね。
本来修理してあるであろう箇所をまだ直していないため、先の修理代を見越して値段を渋る業者がいます。
[st-kaiwa6]平均の年間1万kmくらいの走行距離が無難に売れやすいんだ。[/st-kaiwa6]
走行距離が少なければ査定価格はプラス評価となりますが、次に乗る人からすると不安になります。
年式のわりに距離が少なすぎる車は査定金額は高めなのに、交渉でうまく値段が上がらないケースが多いのです。
走行距離が多くても高く売れやすいおすすめの売り方
走行距離が多くても、査定する業者をちゃんと選べばある程度の金額は期待できます。
年式のわりに距離が多い車でも、萎縮する必要はありません。
目安の走行距離別に、値段をつけてくれやすい業者の特徴をご紹介します。
走行距離8万km以内なら車買取業者が高く売れやすい
ざっくりしていますが、トータル走行距離が8万km以内なら車買取業者が高くなりやすいと言えます。
8万kmまでなら、査定基準から見ても減額になる可能性は低いからです。
[st-kaiwa6]ガリバーのようにオプションなどをプラス加点する業者も多いから、走行距離はそれほど気にしなくてOK。[/st-kaiwa6]
ディーラーだと査定基準のままなので、どうしても値段は安くなりがちです。
しかし、買取業者は独自の査定基準を設けているところが多いため、走行距離の減額分を補填できる可能性があります。
主要な車買取業者の特徴や比較は、こちらの記事に詳しくまとめました。
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走行距離が10万km以上の場合は廃車買取業者がベスト
一般的に『過走行車』と言われる10万km以上走った車。
普通に考えれば、値段なんかつかないと思ってしまいますよね。
しかし、このような古い・過走行の車を専門に買取する業者があることを知っておきましょう。
[st-kaiwa6]ナビクル廃車買取のように、20万kmの車を積極的に買取する業者もあるから大丈夫。[/st-kaiwa6]
先にお話したように、海外市場では10万km走ってからが勝負の世界です。
20万km走っている車でも、買取の土俵に堂々と立てます。
廃車買取と聞くと事故車と思いがちですが、実は過走行車の買取もできます。
自動車税や重量税など税金の還付金も受け取れるので、0円が数万円になることだってよくある話です。
車査定で走行距離以外の減点を減らすコツ
車の査定時に、走行距離以外ではできる限り減点は減らしたいところです。
細かなことばかりですが、やっておくと効果的なことを3つご紹介します。
[st-mybox title=”走行距離以外の減点を減らすコツ” fontawesome=”fa-list-ol” color=”#757575″ bordercolor=”#f3f3f3″ bgcolor=”” borderwidth=”3″ borderradius=”5″ titleweight=”bold” title_bordercolor=”#757575″ fontsize=”” myclass=”st-mybox-class st-title-under st-list-no st-list-border” margin=”25px 0 25px 0″]
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この中でも、一番効果が出やすいのは②の車内の掃除です。
1つずつ詳しく解説していきます。
オプションや後付け部品のことを伝える
車にはオプションがいろいろあります。
新車注文時に工場側でつけるオプションもあれば、あとからつける部品など。
工場側でつけるサンルーフなどのオプションは、車両基準価格に含まれています。
そのため、査定時にアピールしたいのはあとからつけた部品です。
[st-midasibox title=”アピールできるパーツの例” fontawesome=”” bordercolor=”” color=”” bgcolor=”” borderwidth=”” borderradius=”” titleweight=”bold”]
- カーナビやスピーカー
- エアロパーツ
- 社外アルミ
[/st-midasibox]
カーナビは見ればわかりますが、スピーカーはこちらから伝えないと査定士にはわかりません。
エアロパーツも状態によって、社外品でも評価してくれる業者はいます。
社外品でカスタムしている場合は、もともとついていた純正パーツがあるかを確認しておきましょう。
純正パーツが残っていると、買取額を上げてくれる業者は多いです。
車内をきれいに掃除しておく
車内を全体的に掃除しておくことも、査定時には有効です。
外観はかなり厳しい目でチェックしますが、内装の確認は目視でしか行いません。
つまり、査定士が見たときにきれいという印象を与えることができれば、内装の評価点はあげられるのです。
[st-kaiwa6]内装は査定士によって評価が変わるから、きれいであればあるほど評価は上がりやすいんだ。[/st-kaiwa6]
取れないシミは仕方ありませんが、頑張れば取れる汚れも多いはずです。
査定時の減点基準については、こちらの記事を参考にしてください。
[st-card myclass=”” id=405 label=”” pc_height=”” name=”” bgcolor=”” color=”” fontawesome=”” readmore=”on” thumbnail=”on”]
査定前にあえて洗車はしない
買取業者のページを見ているとよく書いているのが、査定前の洗車です。
査定前には洗車してきれいにしておくと、査定アップに繋がるとよく書いていますよね。
しかし、現実はその反対です。
[st-kaiwa6]査定前に洗車すると、傷やへこみの確認がしやすくなるよね。[/st-kaiwa6]
わざわざ査定士に傷やへこみ、修理跡を気付きやすくしてしまうことになります。
自分自身、査定をしていて汚れた車ほど見にくいものはありませんでした。
少しでも減点ポイントを気づかせないためにも、査定前は汚れた状態のままで臨みましょう。
走行距離と車の査定額の関係【まとめ】
走行距離が車の査定額に影響を与えるのは間違いありません。
ただ、驚くほどの減額はないので、そこまで神経質になることはないと思います。
走行距離の減点よりも、年式などの方が査定価格を下げる原因です。
車を少しでも高く売るなら、売却時期は早めにしてください。
中古車は時間が経てば経つほど、査定価格は下がっていきます。
買取業者に査定を依頼すると車を売る気の営業をされますが、一括査定サイトから申し込めば査定だけでもOKです。
直近で車を売る予定がなくても使えるので、試してみてくださいね。
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